キラリな仕事と先輩たち 仕事・先輩について

成功体験こそが、次の開発へのモチベーションに

入社動機 | 味覚に対する脳のメカニズム研究から食品分野へ

I.K.

大学では生命工学が専門で、大学院では脳についての研究をしていました。具体的には、人間の脳はどういう時に喜びを感じ、光や匂い、味に対してどのような反応を示すのか、といったことです。味覚に対する脳のメカニズムを研究していたという意味では、私が食品分野に興味を抱いたことも不思議ではないでしょう。
就職活動をしていた当時は、よく明星食品の「チョッパヤ」という商品を食べていました。お湯を注いでからわずか1分で食べられるという、食いしん坊な私向きの優れものです(笑)。人事の方からの「入社後、若手でも開発、生産に携われるよ」という言葉に誘われ、自分でも「第二のチョッパヤ」をつくってやろうと明星食品への入社を決めました。

※現在は発売していません

仕事のやりがい | 味覚を鍛えていくことで見えてくる新たな感覚

  • I.K.
  • I.K.
食べることは好きでしたが、自分自身の味覚に対して、特に自信があったわけではありません。でも先輩から「その点は、入ってからいくらでも鍛えてやるから」と。私も入社して、いろいろな経験をしてわかったのですが、味覚というのは鍛えられるものなんですね。例えば、甘いという表現に対しても、どう甘いのかっていうのを考えながらやると、今まで思っていた感覚と全然違った世界が見えてくるようになります。
現在、入社4年目ながら、これまでにさまざまな新商品の開発および現行品のリニューアルに携わることができ、原料の組み合わせによって多様な味をつくっていく手法を学びました。また、いま話題の低糖質や減塩にこだわった商品の開発においては、そうした分野の商品づくりにおける学術的な知見を得ることもできました。これは開発者としての私にとっては、大きな財産であり、これからの自分の開発者人生を支える一つの糧になるものと考えています。
そもそも美味しいとか不味いとか、そういうことは、自分の舌で実際に味わって決めること。大切なのは、自分の開発したスープに自信を持つことだと思います。開発に携わった商品について、カスタマーメールでお褒めの言葉をいただいた時などは、得も言われぬいい気持になります。私の場合は、この成功体験こそがさらなる自信となって、次の開発への最高のモチベーションになっていくのです。

今後のビジョン | 世間の常識を覆す、エポックメイキングな商品を

I.K.
「チャルメラ」をはじめ、「一平ちゃん」「中華三昧」など、明星食品にはいくつものロングセラー商品があります。将来的には、それらに続くロングセラー商品の開発に携わることが今の目標です。そして、そこに開発者のプライドを見せるとすれば、業界の常識では考えることのできなかったエポックメイキングなスープの開発を通じて業界に爪痕を残したいと思っています。焼そばにマヨネーズをかけるなんて、誰も考えていなかったところに新風を吹き込んだ「一平ちゃん」のように。
もう一つ、人間の舌には未知の部分がまだまだたくさんあって、私にはそこを何とか解明していきたいという思いがあります。それは、大学院で脳という未知の世界の研究に没頭してきた研究者としてのサガかもしれませんね。

私の仕事

開発研究所 商品開発部 スープ開発グループの担当業務
  • スープの開発
  • 処方作成、工場立ち合い
こんな仕事をしています
  • マーケティング部から新商品の開発依頼がきます。
  • どれくらいのコストがかけられるか、コスト割りをします。
  • 「麺」、「かやく」の担当者とも頻繁に開発会議を行います。
  • トライアンドエラーを繰り返しながら、スープを開発します。

お店とコラボする場合は、実際にお店に食べに行くことからはじめます。どの部分がお客さんに受けているのか。こだわっているのはどんなところか。ポイントを見極めたら、後は食べて直して、食べて直しての繰り返し。結局は、その数で練り上げていくしかないんです。

クセになってしまった料理の分析

スープ開発においては、どれだけいろんな味を知っているか、どれだけいろんなものを食べてきたか、それが一つの自信につながると思います。ただその過程で、癖になってしまったのは、料理の中に何が入っているかをいちいち分析してしまうこと。「ドヤ顔で言うの、やめてくれない?」って、家族にはホントに嫌がられています。