明星食品は、日清食品グループの一員として「人々の健康と安全を優先した製品およびサービスの創造開発に努める」「製品およびサービスは消費者の身体・財産を傷つけるものであってはならず、その品質に起因する問題には、誠実・迅速に対応して解決を図る」ことを「日清食品グループ倫理規程」の行動模範に掲げています。
明星食品では、日清食品ホールディングスのグローバル食品安全研究所と連携しながら、独自の品質保証体制を築き上げています。 また、安全な製品を提供するため、各工場において日常的に品質管理に努めているほか、独自の食品安全監査基準に基づく定期的な内部監査を実施し、抽出された課題の改善に取り組んでいます。さらに、製品の分析や検査などの品質調査を実施し、適切に管理しています。
製品の安全・安心はお客様への約束であり、食品企業としての生命線でもあります。
明星食品グループは、2016年に全生産工場で「FSSC 22000(食品安全マネジメントシステム)」を認証取得。生産工場での品質管理はもとより、研究所および品質保証部による使用原材料や容器・包材の各種検査、お客様への情報提供など出荷後の取り組みまでしっかりと実施しています。
さらに、お客様に迅速に正確な品質情報を提供するために、製品の生産履歴、原材料のアレルゲン・遺伝子組み換え・原産国などの品質情報に関する独自のトレーサビリティシステムを構築しています。
持続可能で安全・安心な製品を製造するには、サプライヤーとの連携が欠かせません。明星食品では、原材料の調達量や取引高に加え、環境・人権・ガバナンスのリスクが高い原材料などの一次産品の取り扱い有無に基づいて重要なサプライヤーを特定しており、必要に応じて農産地や加工地での現地確認も実施しています。
日清食品グループの「サプライチェーンマネジメント」
日清食品グループは「日清食品グループ 持続可能な調達方針」を定めており、本方針は新規サプライヤーを選定する際にも重要な基準となります。食の安全・安心の観点では、「原材料の分析・検査」「製品の品質保証体制と品質調査活動」「製品およびその製造に関わる規制の厳守」「商品情報の提供」「適切な輸送、保管」をチェック項目としています。
明星食品でも、この方針に基づいたセルフチェックを取引開始前に依頼することで、新規サプライヤーが「日清食品グループ 持続可能な調達方針」で定めるサステナビリティ上の要件を満たしているかを確認しています。また、サプライヤー候補のうち、この方針の要件をより高い水準で満たしている企業を優先して選定しています。
「日清食品グループ 持続可能な調達方針」
日清食品ホールディングス グローバル食品安全研究所は、安全性を担保するために農薬や動物用医薬品、重金属などの危害物質、放射性物質を分析しています。また、原材料への遺伝子組み換え農産物やアレルギー物質のコンタミネーションの有無、最終製品の栄養成分と表示内容に相違がないかなども確認しています。さらに、原材料、原材料の加工、最終製品製造までの各段階で品質調査を実施するほか、お客さまからのご指摘(異物、異味、異臭)についても科学的に検証しています。
明星食品は、製品が食品衛生法などの関連法規ならびに明星食品の品質基準を満たしていることを確認するため、微生物検査、水分値検査、フライ油の酸価および過酸化物価検査、残留アレルゲン検査、外観検査、重量検査などを実施しています。
また、製品の食感や風味については、試食認定者による試食官能検査によって確認しています。
明星食品の即席めん製造工場では、HACCP※2の手法をもとにした食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC 22000」を取得しています。
※1 ISO 22000の内容を包含し、さらにISO/TS 22002-1およびFSSC独自の追加要求事項が加わった国際規格
※2 Hazard Analysis Critical Control Point (危害要因分析重要管理点)
明星食品の製造工場では、従業員が製造エリアに入る前に毛髪や体毛の落下を防止する専用ユニフォームを着用し、非接触による自動検温、粘着ローラー掛け、手洗い、エアドライ、アルコール消毒、シューズクリーン、エアシャワーといった段階を踏むことで、異物の持ち込みを防いでいます。また、原材料を受け入れる際には、ふるい、風力選別機、色彩選別機、磁力選別機など原材料に適した装置を使用するとともに、製造ラインには画像検査機、金属探知機やX線検査機などを設置することで異物の混入および不良品の流出を防いでいます。
製品に使われる原材料を自動的にトレースできるよう、外装ケースもしくは内袋に2次元コードを付け、ロットナンバー、製造年月日、納入業者などの原材料情報を管理しています。明星食品の製造工場は、こうしたトレーサビリティシステムに加え、品質管理カメラ、静脈・顔認証などの生体認証設備により、問題が発生した場合に原因を究明できる体制を整えています。
明星食品の製造工場では、職場における労働者の健康と安全の実現に向け、「労働安全衛生法」などを遵守しています。さらに労働安全衛生に関する国際規格「ISO 45001」を2024年3~4月に取得、労働安全衛生マネジメントシステムを運用し、リスクの特定や評価を実施し、リスクの低減を図っています。
製品には、お客様が食品を摂取するうえでの安全性に関する情報や、製品を選択するうえで必要な情報が記載されています。食品表示法、景品表示法など、各種法令を遵守するだけでなく、お客様にとって有益な情報をわかりやすく表示することを重要視し、表示内容を作成しています。
パッケージへの記載情報の表現方法や文章の掲載位置に注意を払っています。また、明星食品はパッケージにユニバーサルデザイン※を取り入れ、製品の原材料や調理方法などに関する表示のサイズや色、配置を変更し、見やすいデザインにしています。
※身体能力の違いや年齢、国籍、性別に関わらず、誰もが利用しやすいように設計されたデザインのこと
お客様から寄せられた声は「明星食品お客様サービス室」が収集・集約・分析し、経営層および関係部署と情報共有しています。また、日清食品グループのクラウド型お客さま対応システム「VOICE」に集約した情報は、グループ内にも共有され、製品やサービスの改善に活かされています。寄せられた製品に関するご指摘に対しては、調査結果をお客様にご報告しています。さらに、製品の品質向上や改善に向け、各部門と製品の品質向上や改善に向けた定例の会議を実施するなど、お客様とのコミュニケーションを製品改善に活かしています。なお、事故や災害発生時といった有事の際は、商品事故委員会を設置し、迅速に対応に当たります。